2011年10月29日

和室の坪庭の価値

坪庭というのは、道の面した間口が狭くて奥に細長く伸びた京都の町屋のような隅の一角にほっと天の光を取り込むかのように作ってある小さな植え込みを連想することでしょう。

しかしこの坪庭は6畳の和室の9尺間口の巾でその南に作られた屋根のある光庭に作られたものです。

見ていただくとバックには壁がL形に建っています、これはいわゆる木造の軸組工法に法で定められた耐力壁なのです。

軸組みの計算では必ずしもL型にしなければならないということも無いのですが、敢えてこのような外部でも建物のコーナーはL型に耐力壁を配置することにしています。

今回の東日本大震災では津波の被害ばかりが報じられているようですが、建築の専門雑誌では詳細な建物被害の解析が同時に報じられています。

それによるとやはりというか、法で定める壁量の1.5倍は最低欲しい、耐力壁の地震に対する有効性が改めて強調されています。

デザイン的ちょっと無粋かな?と思っても躊躇することなく耐力壁を図面に落としておくのが建築主さんを守ることに繋がるのです。

もちろんこの坪庭は西風の強いこの場所にとってそれにも増した意味を持っていますが。

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posted by まちかどけんちくか at 20:38| Comment(0) | KO_house 現場監理記録

2011年10月25日

群れない、慣れない、頼らない

「群れない、慣れない、頼らない」、これは画家の堀文子さんの言葉です。

たまたま偶然に見つけました、設計に対するスタンスとして自分の言葉にしたい気持ちです。


群れると居心地の良さに目標を見定める眼が心が曇ります。

慣れると苦しいかもしれない挑戦を忘れて新しい発見が出来なくなります。

頼れば安心感から何をするにも体に心に力が入らなくなります。


しかし出来るようで出来ない、そうあるべき、そうしよう、いやきっと出来る。

これを読まれた方はいかがですか?


そんなことしたら孤独と疎外感を味わうだけと一笑にふしただけですか?

後悔の無い生き方を考える上で良い言葉ではないでしょうか。


posted by まちかどけんちくか at 08:09| Comment(0) | Blog趣味

2011年10月21日

裏玄関への勝手通路

住宅の東側の敷地を南北に抜ける勝手通路です。

北の市道側正面、数奇屋門の東脇にアルミ扉の門から南庭に向かって、玄関ポーチ、裏玄関、ダイニング、そしてテラスへのアクセスを繋ぐように貫通しています。

普段の生活シーンで最もお世話になる通路になることでしょう。

敷地の東側、画像の右側は柿の畑が広がっています。
木の格子塀はそれが見えない高さとせず、見える高さとして防犯性を考慮しています。

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posted by まちかどけんちくか at 06:54| Comment(0) | KO_house 現場監理記録