建築の設計には基本設計と実施設計があるのはご存知でない方のほうが多いのは当然ですよね。
概ねの背骨となる基本的考え方を表現する、それを具現化する、どんな物事もその順序を辿るのが常識です。
ところがどれだけ緻密な実施設計図を作成しても実際に満足できる建物が完成しなければ絵に描いた餅です。
そんなこと言われなくても当たり前です。
そこが監理という分野なのですが、これが想像以上に難しいのは同じ世界に身をおく諸兄はご存知のはず。
大雑把によく言うのは、設計なんて年数さえ重ねれば見よう見まねで誰でも出来るよ、しかし監理はその何倍も勉強してない者には至難の業なんて。
設計時点での検討事項も山ほどあるけどしらみつぶしの粘り腰で乗り越える、しかし現場でのそれは設計時点では想像出来なかった事柄がそれに加わるといった感じです。
特に建築主の考え方と現場サイドの考え方のズレを埋めるのは中でもたいへんです。
一つ一つの現場でのエピソードを糸口に監理の面白さや経験から得たエッセンスが浮かんできます。
その時点でのストレスは身に重いのですが、完成して数年もすれば建築主さんと思い出し笑いを交わすことになってしまいますが。
2010年10月23日
設計は監理があってこそ生きる
posted by まちかどけんちくか at 18:25| Construction_today 現場監理のツボ
2008年11月28日
けんちくかのおもちゃ箱
■「今日の現場監理」と題して現場で拾った話題を投稿していましたが、お世話になっているさくらインターネットさんのブログスペースが携帯よりのアップが可能になったのを知り、新たに「けんちくかのおもちゃ箱」なるブログサイトを立ち上げて、こちらへ携帯からアップできるようにしました。
体の一部になってしまっている携帯ですから、ツールとして面白い広がりが出てくることでしょう。
同時に過去に立ち上げた趣味ブログのいくつかは整理することにしましたので宜しくお願いします。
体の一部になってしまっている携帯ですから、ツールとして面白い広がりが出てくることでしょう。
同時に過去に立ち上げた趣味ブログのいくつかは整理することにしましたので宜しくお願いします。
posted by まちかどけんちくか at 14:43| Comment(0)
| Construction_today 現場監理のツボ
2008年02月07日
ささやかな努力が家を作る・排水のサヤ管
■この画像はトイレの隅の部分、下に見えるパイプの開口部は外部へ流れる排水管が建物外周に巡らせた基礎の地中梁を貫いている。
その中に右に立てかけてあるジャバラの付いたパイプを嵌め込み、それをトイレ内の排水に接続するという仕掛けになっている。
こうすれば基礎の地中梁に地震力が掛かってもパイプの外周には隙間があり、引きちぎれるのを防止してくれる。
万が一配管内にモノが詰まったときも取替えが効きます。
ちょっとした工夫ですが、こうしたライフラインを守り、家を長持ちさせる工夫は目立たない隠れた部分でやってない家が大半です。
従来の私の図面では同様のことを基礎の立上りの部分(内部では床下の人がもぐれる部分)、万が一修理の必要が出てきても見える部分に同様な配管方法をしてきました。
今回の現場ではこの製品の使用を水道屋さんの提案で使った排水のサヤ管工法です。
ちょっとした現場での会話から転げ落ちてきた嬉しい提案で水道屋さんい感謝です。
建物を思いやってやるのが監理という仕事です。
posted by まちかどけんちくか at 11:09| Comment(0)
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