2011年11月21日

カンディーハウスのデザイン

カンディーハウスは北海道の木を使ってオリジナルデザインの家具を作ってくれる注文家具メーカーです。

設計当初より建築主さんからご自分で内装デザインに合う家具を探してみたいということで相談を受けていました。

家具には「造り付け」といって建物の一部になってしまうような固定式で製作工場もその専門分野があるもの、従来の「置き家具」形式の製作工場と大きく分かれています。

使用する機械は似ているかもしれませんが、カンディーハウスのような置き家具形式ではデザインや木の使い方、継ぎ手の方法、加工の方法など、各社で工夫を凝らして特徴をアピールしています。

名古屋のショールームへも確認に出かけてしつらえたのが、居間のテレビボードやテーブル、ソファー、ダイニングのテーブルや椅子です。

内装の仕上がりは木のテクスチャーとそれ以外の面積比や配置や色のバランスにいつも注意していますが、建築主さんもその考え方を汲み取って購入していただけました。

しっくり似合っているのが気持ちいいです。

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posted by まちかどけんちくか at 07:56| Comment(0) | KO_house 現場監理記録

2011年11月18日

居間の吹き抜けボリュームは生活のボリュームを豊かに

居間は住宅の中央部、東がダイニング、西が和室、北が洗面やバスといった位置関係です。

居間は、廊下と階段室、ダイニングとは天井までの可動間仕切りでワンルーム化できるようになっており、画像は南から北の廊下と階段の方向を見上げています。

2階の廊下は東西に分かれた個室を繋ぐ橋のように架かっており、その上部に吹き抜け空間で不足する水平構面を補うために設けたロフト、杉張りの勾配天井の北向き勾配には自動開閉のトップライトが見えています。

ビューは気持ちの良い空間ですが、興味がある方から訊ねられることが部屋の上下の温度差が出来てしまわないかという心配です。

夏冬の暑い寒いという感覚には個人差があり、誰もが温度差を感じない空間を作ることは無理ですが、気密度と断熱性能を高めてやりエアコンの気流を調整するサーキュレーターを設置することによって、かなり緩和できることを何度も経験しています。

最近のエアコンは思った以上に高性能なのもこの現場で知りました。

気流の調整、省エネ、掃除メンテナンス、騒音抑制など今更ながらビックリさせられます。

「吹き抜け」という言葉自体が豊かさの象徴であるかのような一人歩きをしている観もありますが、そう括るのではなく、登呂遺跡の日本の原住まいがワンルームであったように家族がひとつの空間に繋がる居間の吹き抜け志向は現代人の心の中にも残っているように思えます。

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posted by まちかどけんちくか at 09:23| Comment(0) | KO_house 現場監理記録

2011年11月12日

床に落ちる光、天井より落ちる光

いつも設計するときに考えることのひとつに光の扱いです。

建築の空間を演出していくことを考えない建築の設計者はおそらくいないのではないのでしょうか、それは自然の光にせよ人工の光にせよ、その強力な味方になってくれるからです。

ユニバーサルデザインという言葉がありますが、だから考えるというのではなく住宅に限らず室内空間に魅力を加えるには、低い位置から床に落ちる光、天井から落ちる空からの光、もちろん壁の窓からの光。

それらは人に明るさという快適性を与えてくれるだけでなく、空気の流れによる健康にも繋がる快適性や視界という癒しの快適性も同時に与えてくれるのです。

人が室内にいて外部空間と大げさかもしれませんが「語り合う」機能が「窓」「ウィンドウ」という言葉の底にはには流れいたのです。

そんな見方で「どこに穴を開けたやろう」と考えます。

・・・・・・・・・そんな見方でこの玄関の引き戸や地窓を眺めてください、他の部屋にも他の設計にもそんな開口部が登場してきます。




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posted by まちかどけんちくか at 08:21| Comment(0) | KO_house 現場監理記録